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折れた歯をなんとか使いたい(20代女性)

症例
上記症例
この症例も術前写真がなくてすいません。
20代女性の方です。
主訴:虫歯で折れた歯をなんとか使いたい
現状
赤点線:骨ライン オレンジ点線:歯肉ライン
虫歯で折れた歯があり虫歯を除去した状態で外側は残っていますが舌側は歯肉に埋もれています。歯を残す基準として虫歯を綺麗に除去した状態で歯茎より上に歯が残っていないと再利用出来ないというものがあります。これは歯肉の中に埋もれた歯に土台を立てると外れやすかったり汚れがたまり歯茎が腫れるためです。現状はかなり微妙なラインの歯となっていますが、最終的な被せ物を自由診療の綺麗な歯を被せたいという希望もあったためいかにトラブルを起こさず長持ちさせるかを検討しました。
治療方針
本来は抜歯または無理やり土台を立てて残すのどちらかという悩ましい状態でした。しかし年齢的に若く抜歯は流石にと思ったためこの歯を長持ちさせる方法として埋まっている根っこを引っ張りだす歯根挺出術(ルートエクストリュージョン)を採用して歯をしっかり残そうと考えました。
治療期間
およそ3~4か月間程度です。治療回数7~8回くらい
①診査診断
②歯根を引き上げる装置を装着。牽引開始。週1回のゴム交換があります。
③1~1.5カ月ほどで歯根が出来ています。
④この時骨も一緒にせりあがってくるため歯茎を切開し少し周囲の骨を削ります。
⑤土台を立てて被せ物して終了
結果
わかりずらいですが歯が2~3mm出てきました。ここまでくるとしっかりした土台が立てられるため歯を長期的に持たせることが出来ます。まだ根っこだけの状態ですが歯が出てきたと喜ばれました。
最終的には被せ物をして歯を復元します。続きの記事はこちら(セラミックの歯にしたい)
費用
処置自体は難しくありませんが保険診療適応外の処置のため自由診療のとなります。
歯根挺出術(ルートエクストリュージョン)66,000円(税込)となります。
治療におけるメリットデメリット
メリット:本来保存不可能な歯も温存することが出来ます。
デメリット:自由診療のため費用が高額になります。また治療期間が多少かかるため根気よく通う必要があります。大前提として埋まっている歯根が長くないと適応できません(これは歯冠と歯根の比率が悪くなるため短い歯根を無理やり使用すると頭でっかちになり根元が弱くなり歯が抜け落ちてしまうためです)。奥歯は適応外です。
虫歯で歯が崩れてしまって困っている方はお気軽にご相談お願い致します。
上永谷駅徒歩4分丸山台の歯医者
小泉歯科医院